厳冬期の伯耆大山へ

中国地方の最高峰であり、その堂々たる独立峰の山容から富士とも並び称される伯耆大山。 登山好きとしても、中国地方出身者としても、その名前自体に親しみはあったのですが、鳥取という近場よりも、気持ちはいつもアルプスなどの遠方にばかり向いていたため、登る対象としての関心を持つことは特にありませんでした。   その大山の存在を強烈に意識するきっかけになったのは、昨年の5月、奥大山と呼ばれる山域にある烏ヶ山(からすがせん)に登りに行った時のことです。この山へ向かったのは、サントリー天然水のCMで宇多田ヒカルが登っていたことに影響されたためでしたが、テントを張った鏡ヶ成の広々とした気持ちの良い高原の景観、そして何より烏ヶ山山頂から目の前に聳え立つ大山南壁の圧倒的な迫力に、こんなとてつもない山と周辺の素晴らしい自然環境のそばに暮らしていながら、今…続きを読む